THE MUSICアルバム感想

メンバーはまだ20代前半にして、新しいロックのジャンルを開拓していったUKのバンド。
1stから2ndへ順当に成長しており、3rdにも期待がかかる。




1.Take the long road and walk it
2.float
3.The people
4.The dance
5.The truth is no worlds
          /10曲
THE MUSIC 77
2002年 1stアルバム

02年度の新人バンドの代表格として、音楽雑誌にちやほやされた1st。彼らのロックを一言で言い表すと、やはり「一つのグルーヴがどんどん大きくなっていくロック」に尽きると思う。エレキギターをかき鳴らし、バックに様々でノイジーな機械音をどんどん重ねていくという技法は、これまであったようでないもので斬新。機械音といっても、テクノ・ロック的なモノとは全く別物だしね。

そんな彼らの1作目は、やはり若さにまかせて様々な音をどんどん組み合わせまくった、実験作的な1枚となった。その姿勢は1曲目の
The danceから顕著に現れていて、この曲も「この音ものっけちゃおう」的なノリでひたすらデジタル音が重なりまくり、終盤にはとんでもないことになっている。 語呂をあわせたようなサビの歌詞が、素晴らしいリズム感を生み出している2曲目のTake the long road and walk itは、個人的にこのアルバムのベストトラック。その後もそれなりに魅せてくれる楽曲が続き、5曲目のfloatのイントロでガツーンとやられる。こんなに高音でノイジーなギターリフ、誰も考え付きませんって・・・。 終盤のでたらめな音圧は、もはや悪夢に出てきそう....(ほめてます)

しかし後半はやはりというか、流石にマンネリ化。メンバーもひたすらこの一本調子ではリスナーが飽きるだろうと、それなりに曲調に変化を加えようとしているようだが、結局前半の楽曲でやりまくってしまった、自分達のお家芸から逃れることはできなかったよう。マンネリ化の脱出にはとても及んでいない。 逆に曲調の変化を意識したために、どうもまとまりのない6分半という長さの楽曲が続いたりして、かなり聴いていて苦しい感も。。

それでも自分は自身の若さに任せて、ノリで全部聴き切れてしまえる範疇にある良盤と認知していますが。あと10歳、いや、5歳歳をとったら、厳しいかもしれませぬ(汗 そこらのHRバンドのアルバムよりもよっぽど音圧が凄まじいしなぁ(汗汗